平成29年度静岡大学技術部全体研修(静岡キャンパス開催)
市川 佳伸(教育研究支援部門)
・会場:静岡大学 静岡キャンパス 保健センター
・主催:技術部企画委員会
・講師 静岡大学保健センター 産業医・保健師・看護師 3名
・参加者:静岡大学 技術職員 13名
・研修内容:普通救命講習
・応急救護総論(大学での事故事例含む)
・心肺蘇生法およびAED実技訓練
・作業中のケガの対応
・研修感想
今回の研修は、救急救命および応急救護をテーマとし、保健センターのスタッフに講師を依頼して実施した。まず応急救護総論として、産業医より救護法の基礎に加え応急救護が必要とされる状況(人が突然倒れる)になってしまう原因やその予防方法まで解説があり、日常生活や業務時にどのように注意し行動するか学ぶことができた。続いて、看護師の指導のもと心肺蘇生およびAEDの実技訓練を一人ずつ行った。また、作業中のケガの対応については、業務中に起きやすい事故(出血、やけど、骨折、害虫、ヘビ、熱中症など)への対応について、予防や処置方法の解説と実技訓練を行った。事前に技術部から実際に起きている事故やケガの内容を講師に伝えてあったため、より業務に役立つ内容になった。
本研修において、始めてAEDを扱ったという職員や久しぶりに実技訓練を受講した職員が多かった。また、医療資材の改良等により、ケガの応急処置方法が一昔前と変わっていることも驚きであった。熱中症やアナフィラキシーといった言葉も近年よくニュースで頻繁に聞くようになった。救急救命や応急救護は、必ず身につけておくべき知識であり技術であるが、時間とともに忘れてしまいがちであり、新しい知識を得るためにも、定期的にこのような研修を受けることが望ましいと感じた。
平成29年度静岡大学技術部全体研修(浜松キャンパス開催)
竹内 州(共同研究支援部門)
・会場:静岡大学 浜松キャンパス 佐鳴会館ホール
・主催:技術部企画委員会
・講師 浜松市消防局 警防課 救急管理グループ職員 3名
・参加者:静岡大学浜松キャンパス技術職員 19名
・研修内容:普通救命講習
・座学による応急手当講習
・成人に対する心肺蘇生法(人工呼吸、胸骨圧迫)
・AED(自動体外式除細動器)を用いた除細動
・救命講習修了証授与
・研修感想
静岡大学技術部全体研修が、平成29年9月13日に浜松キャンパス佐鳴会館にて開催され、浜松キャンパス技術職員から19名の参加があった。DVDによる実際の救命体験、応急手当の重要性を統計データから学ぶ講習を受け、実際にマネキンを使った救命処置の実習をグループに分かれて全員が行い、AEDを含めた心肺蘇生の手順を学んだ。研修の終わりに、参加者全員が普通救命講習を修了したことによる救命講習修了証を授与された。
今回の講習では救命の連鎖という言葉が印象に残った。早期認識と通報、一次救命処置(心肺蘇生、AED)、二次救命処置(救急隊)と集中治療が円滑に進むことによって患者の生存率を高めることができるというものである。今回の講習は一次救命処置の項目に該当したが、ここでどれだけ早く救命処置が行えるかで大きく変わると消防局の方は強調されていた。他にも周りの人に助けを求めることや事前の声出しによる自分が何を行うかの意思確認等、緊急時に混乱しないための行動が迅速な対応に繋がることを改めて学ぶことができた。
今年度の技術部全体研修は安全衛生をテーマとして応急救命が考案された。多くの人が行き交う大学という場所で職員が応急救命講習を受けることは、災害等の不測の事態に対応するためにも大切であると感じた。これからも定期的に開催することによって救命の意識を高めていきたい。
平成29年度 技術部新規採用者研修
この研修は、技術部における、勤務経験が1年未満の技術職員に対し、技術職員の心構え、技術部が担っている多種多様な業務について理解するとともに、他部門の技術職員と交流し親睦を深めることを目的として実施した。 |
1日目 講義の様子(午前) | 1日目 情報系の様子(午後) |
2日目 果樹接木の様子 | 3日目 DNA抽出の様子 |
共同研究支援部門 教育支援部門
ものづくり・地域貢献支援部門 プロジェクト・安全支援部門
共同研究支援部門
光干渉法を用いた膜厚測定
技術部 共同研究支援部門
実施会場:電子工学研究所
参加者:5名+講師1名
光干渉法による膜厚解析は、半導体分野でのパターンサンプルや、レンズやドリルのような形状サンプルの他、表面粗さや膜厚ムラのあるサンプルなど、多種多様なサンプルの膜厚・光学定数解析を可能にする。本研修では光干渉法を用いた膜厚測定の原理と装置の操作方法を学んだ。
大塚電子株式会社から講師を招き、午前は座学、午後は反射分光膜厚計を用いた操作実習という日程で進めた。受講者は初めて操作する装置の機能を十分に学ぶことができた。本研修で技術職員が反射分光膜厚計の原理と機能を理解したことにより、反射分光膜厚計がより有効的に活用されることが期待される。
反射分光膜厚計(FE-3000) | 操作実習の様子 |
教育支援部門
遺伝子多型解析による植物の類縁関係
実施場所: 工学部8号館 生物学生実験室
参加者: 2名
サンプル切り出し | 実験の様子 |
ものづくり・地域貢献支援部門
3Dプリンタの基礎技術の習得
実施場所:工学部5号館 306号室、CCE1階工作技術部門
参加者:9/21 7名,9/22 6名
技術部にある2台の3Dプリンタと、ものづくり・地域貢献支援部門工作技術グループに1台ある小型積層タイプの3Dプリンタを活用する。3Dモデルの作成には3DCAD(SolidWorks)を使って図面を作成し、これらにより基礎技術の習得をする。
9:30 3Dプリンタ概要説明
3Dプリンタと3DCADの説明を合わせて行い、プリンタにはCADが必要である事を関連付ける。
10:30 3DCAD基本操作
基本操作習得のため、押出し・シェル・エンティティ関連の操作を行ってもらった。
13:00 3DCAD応用操作
基本操作に慣れた段階で、応用を織り交ぜながら色々な演習を実践し、イラストトレース並びに製品設計に必要なCAD操作を身に付けた。
9:30 イラストトレース並びに製品設計
製品設計に取り掛かり、お昼までには参加者全員が設計を終える事ができた。
13:00 3Dプリンタ出力
3Dプリンタの基本操作から出力させるまでのプロセスの説明後、設計した製品を出力した。
2日間にわたり参加された方には1つ以上の製品を製作でき、アンケート結果でも満足したという回答が多く得られた。今後3Dプリンタの活用を促す事ができたと考えられる。
1日目 CADの操作説明 | 2日目 3Dプリンタの説明 |
プロジェクト・安全支援部門
iPod touchを活用した光学実験の画像化による指導法の検討
および光応用技術
技術部 プロジェクト・安全支援部門
実施場所:工学部8号館物理第4実験室
参加者:4名
研修内容:
技術職員担当の「レーザー光の回析」実験では、単・複スリットや円孔などのレーザー光の回折縞を金尺と読み取り望遠鏡とiPod touchを組み合わせた測定を用い、取得した画像データから0.04mm/pixelという高精度で測定を行った。iPod touchの画像データは、画像上の位置座標としてフリーソフトImageJを使用し、その解析ツール機能を使って、ピクセル情報から求める。物理実験では、目測する方法で0.5mm の精度で測定している。
TA担当の「分光器によるスペクトル測定」の指導マニュアルの作成のため、プリズム分光器のファインダー部分にiPod touchを取り付け、各種スペクトルの画像データを撮影してImageJで解析する。CCD(回折格子)分光器での測定と比較検討を行う。 画角サイズ(×40:Φ3.5mm)読み取り顕微鏡を用い、ハロゲンランプとダイクロイックミラーで構成され、学生実験用の簡易型の蛍光顕微鏡を構築する。ハーフミラーは反射光の観察で用い、蛍光とともに動画データの取得を行う。 蛍光顕微鏡の原理と構築方法の説明を行い、花粉とゾウリムシの測定および解析を行った。 研修成果:
物理実験の技術職員担当者の研修として、「レーザー光の回析と干渉」の物理実験のすべて測定をiPod touch活用した方法で高精度に測定できた。取得できた画像データおよびグラフもとにテキストを改訂し、実際の指導に活用する。
物理実験で使用しているプリズム分光器とiPod touchを組み合わせた測定系により、0.1nm/pixelの高精度で測定できた(目測では5~20nmの精度)。「分光器によるスペクトル測定」物理実験のTA用指導マニュアルの作成に活用する。 画角サイズ(×50:Φ3.5mm)読み取り顕微鏡を用い、ハロゲンランプとダイクロイックミラーで構成される学生実験用の簡易型の蛍光顕微鏡を構築した。スギ・ヒノキ花粉の蛍光画像、ゾウリムシの動画を取得した。 |
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